2009年11月19日

メタボリック症候群と漢方

近年では西洋医学に代わる代替医療を求める動きがありますが、中でもメタボリック症候群では漢方による治療が注目を集めています。
漢方とは中国から伝わった医学に日本人が手を加えたもので、漢方薬によって治療が行われます。メタボリック症候群で処方される漢方薬の代表的なものには九味半夏湯加減方、防風通聖散などがあり、薬局でも手に入れることができます。
九味半夏湯加減方は代謝を促進する働きがあり、内臓脂肪を減らすのに効果的です。また血圧低下や血糖降下作用もあります。
防風通聖散は体内の水分循環を改善する効果があり、高血圧を改善します。
血圧、脂質、血糖に著しい異常値が示された場合には薬が処方されますが、薬を飲むほどの値ではないという場合もよくあります。そのようなときに正常値へ近づける手助けとして漢方薬が利用されることがあります。
またメタボリック症候群の予防、改善のためには生活習慣を見直すことが必要ですが、実際には生活習慣を改善することは容易ではありません。そこで漢方薬を補助的に利用してメタボリック症候群を効果的に予防することができます。
漢方薬は天然の材料から作られているもので、一般的な薬に比べて即効性はありませんが、副作用や身体への負担が少ないという点で優れています。じっくりと体質を改善し、徐々に効果を発揮するものです。漢方薬でじっくりと体質を改善し、ゆっくり内臓脂肪を燃焼させる方法は身体にとっても優しい方法だといえます。

近年、子どもの肥満とメタボリック症候群の増加が問題になっています。国の調査では子どもの肥満は30年前と比べると約2倍に増え、現在では10人に1人が肥満児という状況になっています。
子どもの肥満も重度になると生活習慣病になる危険が高まります。また子どもの肥満の70%は大人期へ移行すると言われています。子どもの頃に身についた生活習慣を大人になってから変えることは難しいものです。そのため早めに対策を行うことが望まれます。しかし、子どもが自分から生活習慣を変えることは無理なことでしょう。そこで生涯にわたる健康を築く上で重要な子どもの時期に、大人がよい生活習慣を身につけさせることがとても重要なのです。
子どものメタボリック症候群の原因には不規則な食生活、高カロリーな食べ物の摂りすぎ、運動不足、ストレスなどが挙げられます。そこで予防、解消のためにはまず食生活の見直しが必須ですが、大人と違って成長期であることを考慮した食事が必要です。摂取カロリーを落とさず、栄養のバランスを保ちながら糖分や油を抑えた食事など、栄養面で十分注意をしましょう。
朝食を食べない子どもや、外遊びをせずにうちの中でゲームに没頭する子ども、毎日好きなおやつを買い食いする子どもなどが増えています。子どもを取り巻く環境は昔に比べてメタボリック症候群になりやすい環境にあると言えます。子どもの生活を改善するためには、子どもだけではなく家族が一緒に取り組むとより効果的です。

2009年02月05日

新市街から世界遺産の街「フェズ・エル・バリ(旧市街)」

新市街から、世界遺産の旧市街「フェズ・エル・バリ」の入口までは、3キロメートルほどありますが、フェズ・エル・ジュディド地区を通ってメディナ(旧市街)をめざせば、案外あっと言う間についてしまいます。

まずは新市街。
新市街のメインストリートは、「ハッサン2世通り」と、「ムハンマド5世通り」。ハッサン2世通りは、中央にヤシの並木が続く。
でも・・・新市街は、今では世界中どこにでも?ある近代的な街。ファッショナブルな若者の活気にあふれています。
おしゃれなカフェやホテルが軒を連ねています。

モロッコの街を歩いているとところどころに「門」があることに気づきます。
レジスタンス広場からムーレイ・ユーセス通りをまっすぐに・・・城壁へと入ります。右側にはユダヤ人街のメラーがあり、やがて王宮へとたどり着きます。少し行くと、左側に「スマリン門」が現れます。まずはここに入ります。すると、ジェディド地区の一番の繁華街にでます。

モロッコ観光の魅力の一つは、メディナの喧噪に触れること。細い路地を自分の足で歩くことがその一番の堪能法かもしれません。

スリマン門をくぐり、だんだんメディナらしくなっていく、通称「フェズ・エル・ジュディド通り」をずんずん行くと、やがてダッカーキーン門に出ます。ここがスーク(市場)の終点です。ここをくぐって、次は右に曲がり、フランセ通りを進みます。
右側には、竹林が美しい「ブー・ジュルード庭園」が広がります。道はゆるやかな坂道となっています。どんどん進むと、広く開けた広場に出ます。
その一番奥にある、見事な門が「ブージュルード門」です。ここからいよいよ本格的なメディナへと入ります。

2009年02月02日

世界遺産フェズの町並み

新市街から世界遺産の旧市街「フェズ・エル・バリ」へ

モロッコにはユネスコに指定された世界遺産が、現在、8か所あります。1.マラケッシュのメディナ、2.アイト・ベン・ハッドゥ、3.フェズ・エル・バリ、4.古都メクネス、5.ヴォルビリス、6.ティトゥアンのメディナ、7.エッサウィラのメディナ、8.アル・ジャディーダのポルトガル都市です。

なかでもお勧めは「フェス・エル・バリ」。フェズの旧市街です。
モロッコの本当の魅力を味わえるのが、この古くて新しい・・・今も往時の活気を残す街です。フェズでの足は、市民バスです。行き先の番号とバス停の場所をまず確認。本数もかなりありますし、料金も一律で2.30DHと、安く、また観光客にはわかりやすいので、個人で観光するにはとても便利です。

新市街から世界遺産のメディナ(旧市街)へのバスは次の通り。
ムハンマド通りの観光案内所から
●2,9番のバスで、ダール・バトハ博物館前のイスティクラル広場まで。
●19番と29番は、フェズ・エル・ジュディドのセマグ門へ。
●ブー・ジュルード門からフェズ駅までは10番か47番。
●新市街からは、19番に乗ります。

もちろん、バスに乗ってもいいですし、市内を走る「プチタックシー」(近距離専用の赤い車体のタクシー)か、「グランタクシー」(同じ方向へ行く数人5?6人が集まると出発する乗合タクシー)を利用するものもOK。
でも?
せっかくだから歩いてみてもいいのでは?
きっと最もモロッコの本当の姿をみることができるでしょう。

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2009年01月26日

メディナと世界遺産

モロッコにはユネスコに指定された世界遺産が、現在、8か所。モロッコにおける世界遺産の特徴、および魅力は、人びとが現在も生活している街そのものが世界遺産の指定を受けているということ。史跡や建築物、それをめぐる人びとの息遣いが感じられ、それが最大の魅力となっています。

1.マラケッシュのメディナ★
2.アイト・ベン・ハッドゥ★
3.フェズ・エル・バリ★
4.古都メクネス★
5.ヴォルビリス
6.ティトゥアンのメディナ
7.エッサウィラのメディナ
8.アル・ジャディーダのポルトガル都市

モロッコは、北西アフリカのアルジェリア、チュニジアと合わせて「マグレブ」と呼ばれます。マグレブとは、「西方」つまり、「日の没する土地」の意味。「日の出ずる国」と呼ばれた時代もあった日本とは対照的な・・・だからこそなにかつながりを感じる位置にあります。

モロッコの街は、ほとんどが旧市街(メディナ)と、新市街に分かれています。
旧市街は、7世紀にアラブ人が侵入してきたときに作られた古い街並み。
「メディナ」とは、アラビア語で「預言者の町」を意味します。
一方、新市街は、19世紀に発達した、近代的な街です。
世界遺産に指定されたメディナは、いずれも人がやっとすれ違えるかどうかの狭い路地がくねくねと迷路のように走っています。
そこには、スークと呼ばれる商店街や土産物店、住宅がまさにぎゅっと詰まっています。でも、商売に躍起になっているという感じはまったくなく、のんびりとしたやり取りが魅力となっています。

モロッコマラケッシュ「クトゥビアの塔」

ユネスコの世界遺産に登録されている、マラケッシュ。モロッコのほぼ中央に位置します。
標高450メートル。北から、大西洋岸から、そしてサハラ砂漠から・・・あらゆる民族、あらゆる物資、あらゆる情報がここに集います。
街の背後には、オート・アトラス山脈があり、北の肥沃な土地と、そこからはるか南のサハラ砂漠との隔壁となっています。

3000メートルから4000メートル級の山並みが悠然と街を取り囲みます。旧市街は、赤土の日干しレンガで造られた建物がならび、赤茶色の世界。
ナツメヤシやオリーブの緑が赤茶色と鮮やかな対照を示します。
それとは対照的に、新市街には近代的な建物が立ち並びます。

マラケッシュの街は、大きく3つの地域に分かれます。
1.ギリーズと呼ばれる新市街。
2.ジャマ・エル・フナ広場を中心としたメディナ(旧市街)。
3.王宮のあるメディナの南側の史跡地区。

マラケッシュの見どころ
☆メディナ(旧市街)
★クトゥビア・・・メディナの西にそびえ建つ、マラケッシュのシンボル。高さ約77メートルのミナレット。「ミナレット」とは「塔」の意味。4面それぞれに異なる装飾をもつムーア様式建築は圧巻と言えるほどの美しさ。
夜には、ライトアップされ、その美しい壁面が暗闇のなかにくっきりと浮かび上がります。
夜、マラケッシュの町を一人で出歩くのはちょっとお勧めできませんが、ライトアップされたその姿をぜひ、ご覧いただきたいです。
このミナレットは、セビリアのヒラルダの塔と並ぶ、世界で最も美しいミナレットのひとつとされます。

2009年01月23日

イスラム建築

イスラム圏でユネスコの世界遺産、特に文化遺産に指定されているものの多くは、イスラム建築およびそれを取り囲む人びとの生活です。
イスラム建築は、そのイスラム文様も含め、私たちにとって特に異国情緒あふれる・・・裏を返すと「あまりなじみのないもの」です。そこでその用語をまず押さえるところから入っていくと、とっつきにくさを少しでも克服できるかもしれません。

●モスク(MOSQUEE)
・・・イスラム教徒の礼拝所、礼拝堂のこと。中央のパティオ(中庭)を囲んで柱廊が続く。パティオの真ん中には、身体を清めるための池や噴水がある。
・カラウィンモスク(モロッコ、フェズ)
・ブルーモスク(トルコ、イスタンブール)・・・現存する「最も美しいモスク」と称されています。
・イマーム・モスク(イラン)
・ウマイヤド・モスク(ダマスカス)

●サマー(SMAEE)
・・・モスクのなかにある尖塔(=ミナレット)。アル・アザーン*は、このミナレットからイスラム教徒に向かって呼びかけられる。
*アル・アザーン:モスクのミナレットから聞こえてくる礼拝の時間を知らせる合図。1日5回!「アザーン、ハイヤーアッサーラート(お祈りしましょう)」という呼びかけ。礼拝は、メッカの方向へ向いて行われます。
このイスラム教の礼拝を「サラート」という。
●スカラ(SKALA)
・・・モロッコなどのメディナ(旧市街)は、外敵の侵入を防ぐために周りをぐるりと外壁に囲まれています。スカラは、見回りのために城壁に造られた砲床。

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2009年01月21日

アトラス山脈と砂漠越え

7世紀にアラブ人の支配を逃れようとした、モロッコ原住民、ベルベル人(ベルベルは、野蛮人という意味。この地域に侵入したアラブ人とフランス人が、非アラブ人をさして呼んだ言い方。ベルベル人はみずからを「自由な人びと(イマジゲン)」と呼ぶ)は、アトラス山脈を越えてオアシスにカスバを築いて移り住みました。
カスバというのは、城塞、支配者の居住地という意味です。現在、「カスバ街道」と呼ばれる地域の近郊にあるのが、アイト・ベン・ハッドゥです。ユネスコの世界遺産に登録されています。
カサブランカに降り立ち、マラケッシュへ、そしてワルザワードへ向かう途中に、このアイト・ベン・ハッドゥによる旅人が多いです。そしてワルザワードからオアシスをつなぐカスバ街道を超え、オアシスの町「エルフード」へ行き、途中でモロッコのグランドキャニオンとも呼ばれる壮大なトドラ峡谷へより、大自然の造形美に酔いしれるのです。

このように、人が、歴史が迷路のようなメディナでうごめくフェズやマラケッシュの町並みとは打って変わった光景が、モロッコにはあります。
南のマラケッシュから、アトラス山脈をこえて北へ行くと、そこは別世界なのです。地中海の温暖な空気がアトラス山脈により遮断されてしまうのです。

北側とはまったく異なる、山と砂漠の狭間です。はるか南には、サハラ砂漠が広がります。
ここでは、自然の迫力にひたすら酔いたいです。乾燥した砂埃のなかに、数本の川が流れ、そのほとりにオアシスが形作られています。
アイト・ベン・ハッドゥは、カスバ化した村です。
人を寄せ付けない砂漠と人がうごめくメディナ・・・モロッコの世界遺産は多彩な魅力をみせてくれます。

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砂漠

ユネスコの世界遺産に指定されている、モロッコのアイト・ベン・ハッドゥは、同じく世界遺産登録されているフェズのメディナや古都メクネスとはまったく違う、砂漠の街です。

アイト・ベン・ハッドゥは、カスバ化された街です。カスバとは、要塞の意味です。メディナの内外を監視するための城塞を言います。

カスバにはいろいろな形があります。
1.メディナの一角に存在する場合。
2.地方の小さな砦や地方官の邸そのものか、それを中心として高い城壁で囲まれた街全体を指す場合。
マラケッシュからアトラス山脈を越え、ワルザワードへ行く途中のカスバ街道の両側に点在するのは、2のタイプのカスバです。

このあたり、アトラス山脈を越えてサハラ砂漠を遠く南にのぞみながら、オアシスの緑と砂漠の赤茶けた厳しい自然のなかをひたすら走るなかに醍醐味があります。そして緑が美しいエルフードへ向かうのです。

●オアシス
オアシスというのは、アラビア語で「ワーハ」と呼ばれます。
砂漠、ステップなどにある常に淡水がわき出る緑の地帯です。
砂漠の殺伐としてなかでナツメヤシを中心として灌漑農業がおこなわれています。
ナツメヤシの実を「トゥマル」といいます。糖度が高く、スーク(市場)で売っています。バラ売りのものや、枝付きで売られているものも。
このトゥマルは、モロッコではおやつや料理に広く食されています。

●ノマドとワジ
砂漠で生活する遊牧民。砂漠の民にとって重要な生活の場となるのが、ワジです。普段は干上がっていて、雨期にのみ水が流れる川です。周辺には草木があり、掘れば・・・深く!・・・水が出てきて、砂漠の民の貴重な命の水を供給する生活の場です。

世界遺産の町での生活

ユネスコの世界遺産に登録されているもののなかで、モロッコの世界遺産の特徴は街全体が遺産登録されて保護の対象となっていることです。

世界遺産に登録されているフェズ・エル・バリやマラケッシュのメディナ、古都メクネスといった都市は、1000年以上前の王都であり、かつ今も人びとの生活の場となっている「現役」の町なのです。

マラケシュのメディナの南側にあるのが、アグノウ門。王宮近くの美しい門です。この門の中はメディナ。歴史が混沌とする迷路のような街です。一方門の外は、ヨーロッパや日本などとほとんど変わらない近代的なファッションに身を包む人たちが行き来します。

モロッコの面白さは、この混沌としたなかにあるかもしれません。

マラケッシュの新市街、旧市街を歩く人たちに着目してみるととても面白いことに気づきます。民族衣装を着た人と、近代的なファッションに身を包んだ若者が混在して行き来し、歩いていき・・・門をくぐって中へ、あるいは門から外へ出てくるのです。

モロッコの世界遺産の町を歩く時には、そこに生活する人たちの服装や食生活にもぜひ、目を向けてください。実際、そういうものも含めて「世界遺産」なのですから・・・。
●ジュラバ
フード付きのくるぶしまで届く上衣。砂漠では実に機能的で、暑さから身体を守ると共に、風通しもいい。そのため砂が衣服のなかにたまりにくいという。

●カフタン
襟なしで袖がゆったりとした長い上着です。女性にとっては祭りやお祝いのときの晴れ着。

●ガンドーラ
ベルベル人がお祈りのときに着るフレンチスリープの服。室内着としても活躍。

ラマダン

イスラム圏を旅していて、モスクやミナレットなど、ユネスコの世界遺産に登録されているものが世界中に数多くあります。ただモロッコの場合、世界遺産登録されたのは、フェズ・エル・バリやマラケッシュ、古都メクネスなど、町そのものです。そしてこれらはいずれもイスラム教の生活が現在も営まれているところです。
そのため、モロッコの世界遺産を堪能しようと思うと、イスラム教の生活にどっぷりと浸ることになります。
たとえば、1日5回流れる「アル・アザーン」は、イスラム教徒に「お祈りしましょう」(アザーン。ハイヤーアッサラート)」と呼びかけるもので、モスク(イスラム教徒の礼拝堂)のミナレット(尖塔)から流れてきます。
旅人も、イスラム圏にしばらく滞在していると、この不思議な呼びかけに何か敬けんな心持になります。
イスラム圏を旅していて時折、困るのが「ラマダン」です。イスラム暦(ヒジュラ暦)の断食月または断食そのものをさします。

断食はイスラム教徒の義務のひとつで、年1回、1か月間は日の出から日没まで一切の食事を禁止されます。ただし、日が沈むと思う存分食べられるため、かえってめちゃ食いのようなお祭り騒ぎに!
市内は真夜中まで甘いお菓子など食べ物であふれます。
そして「ラマダンブレックファースト」というのは、日没後に食べる最初の食事。メニューは、ハリラ(羊肉か魚の出汁でひよこ豆、玉ねぎ、トマトなどを煮込んだスープ)をメインに、串焼きのブロシェットやアラビアパン、甘いスイーツなど。

旅人は、断食をする必要はありませんが、一度はラマダンブレックファーストを味わってみるのもいいかもしれません。